榎田基明
今日と明日の2日かけて、地中に組んだ型枠に生コンクリートを流し込みます。 まずは受入検査。朝1番にやってくる1台目のミキサー車から生コンクリートを取り出して、品質の検査をします。軟らかさや、含む空気や塩化物の量など確認します。固まってからの強度試験をするための供試体も取っておきます。
受入検査がOKとなり、打設開始です。ミキサー車からポンプ車に送り込まれた生コンクリートがホースに圧送されてきます。15人ほどの職人さんがはりついて、順々に進んでいきます。打ち込む人、ホースを取り回す人、バイブレータで生コンクリートを隅まで行き渡らせる人、コテで均す人・・・緊張感が漂ってます。
場外では待機するミキサー車の誘導や交通整理が行われています。

指摘もなく合格です。いよいよコンクリート打設です。
基礎は10種類、地中梁は25種類、それぞれに形状や配筋が違います。
種類ごとに寸法や高さ、鉄筋の径や本数、ピッチ、継ぎ手の位置や形状など確認していきます。
隣地の建物が間近な場所、取り除けない地中の障害物があった場所などは、基礎を偏芯といって、内側にずらしています。そのために柱の芯より基礎の芯が内側になるところがでてきます。そんな場所では、地中梁に力が多く加わるので、鉄筋をこんなに網の目のように入れます。
直径25㎜の鉄筋がこんなにきれいに組まれるとは・・・職人技です。規則正しく配置された鉄筋に見とれました。
検査をしている間にも、現場にはコンクリートを流し込むための型枠がどんどん搬入されて来ます。
明日からは型枠工事です。
中央に組まれたステージから鋼材を搬入して梯子で降ろして、15人以上の職人さん総掛かりで着々と鉄筋が組まれていきます。「咲あん上京」は鉄骨造なので1階から上は鉄骨工事なので、このような鉄筋コンクリートの工事は地中の基礎と梁だけです。
排水管などが地中梁を貫通する部分には、貫通孔まわりにこんな補強筋を入れます。
柱の直下に据えるベース。基礎と鉄骨の柱を繋ぎます。
こちらでは、鉄筋の溶接継ぎ手をした箇所を試験中。超音波探傷試験といって、溶接した箇所に超音波を当てて内部に傷や欠損が無いかを調べています。
この他に溶接箇所を抜き取って試験場で引っ張って強度を確認する、引っ張り試験もします。
基礎や地中梁が設置される部分を掘り下げてあります。
敷地の勾配に合わせて基礎の深さが違ったり、エレベーターやスプリンクラーの水槽が置かれるところはさらに深かったりするので、場所ごとに深さレベルが正確に出されます。
その上に墨出しをするためのコンクリートを打って、基礎や柱、地中梁の寸法を書いていきます。
資材搬入のためにステージを組むので、その足場も立ち始めています。
気温が暑くなってきました。
まだ影のない現場の片隅に日除けテントが張られて、職人さんの休憩中。