桜井郁子
古い友人のお誘いで、静岡県三島市にある源兵衛川まで出かけてきました。
川の中には通常であれば何もつくることはできないのですが、下水道が完備されていなかったために、かつてこの川には住宅の雑排水が流れ込んでいました。その水を処理するための浄化施設が作られ、その浄化施設の管理用道路ということで、この「遊歩道」は存在しています。下水道の完備された現在、それでも川と近づけるこの「遊歩道」のおかげで川の状況を知ることができて、立派に川の管理に役立っていました。
富士山の麓に降った雨が地下水となってあらためてわき水としてこの川に出てくるのに90日というデータもあるようです。場所によっては川と富士山を一緒に眺めることができて、その90日間の水の旅を想像すると楽しいですね(ジュールベルヌは80日間で世界を一周するというのに)。
まちなかにはいわゆる町内毎くらいの単位でこのような給水塔が設置されていたようです。今では金属製の給水タンクが活躍しているようですが、コンクリート製のこんな(ごつい、でも愛嬌ある)給水塔はこれが最後の一つのようです。
こんな避難路は初めて見ました。滑り台ですよね。滑り降りた先が・・・かえって怪我しそうな気もします。
そして最後に三島市といえば三嶋大社。普段は玉垣(写真左手の石造りの垣)までしか近づけないところ、今回は瑞垣(玉垣の背後に見える本殿を囲む木製の垣)まで近づかせてもらえました。本殿を間近で見るとやはり圧巻です。もちろん神聖な場所ですから写真は禁止。瑞垣の隙間からのぞく精巧な彫刻にため息をつきつつ、しかし、これだけ立派な木材を使用してもやはり劣化は避けられないということで、庇が追加されていたり、様々な工夫をお聞きすることができました。