桜井郁子
京都の近代建築を考える会の見学会で、近代和風住宅を見学してきました。
事務所兼住宅として建てられたため、表の間は執務室となっていますが、奥は町家そのままの平面。だけど、あちらこちらに近代和風の工夫や新しい設備が顔を覗かせています。
2階には暖炉のある応接間があり、暖炉の脇に煙突のようなものが見えました。暖炉は電気式のはずなのにおかしいなぁと思ったら、どうやらクールチューブ(地下から涼しい風を取り込む空気の通り道)のようです。
暖炉をよく見ると、正面の壁には鳥のレリーフのような焼き物がはまっています。何とも愛らしい姿です。暖炉のフレームとなる部分には葉っぱをかたどって焼いたタイルが貼られています。
表通りに面した窓ガラスも食器戸棚のガラスも当時のまま、使い続けられてきたようです。
見学を終え、近くのカフェに向かう途中、高瀬川にかかる橋です。石橋の補強のために添えられた鉄骨の、なんとも味わい深いサビ具合がいい色だなと思って写真を撮りました。しかし、石橋と鉄骨とどちらが古いのか見間違えそうです。塗装をし直した方がいいと思います…